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こんにちは!
那須BASEで御座います!
暖冬とはいえまだまだ寒い季節が続いております。
薪ストーブユーザーの皆様はガンガン薪ストーブをお使いだと思います。
薪ストーブは体を空間を暖めてくれるだけでなく、薪の爆ぜる音・炎の動きを楽しめる、聞いて楽しい、見て楽しい物!
ですが、せっかく炎の動きを楽しもうにも…
「正面のガラスが真っ黒で何も見えない?」とお困りではありませんか?
このようになってしまっては折角の炎も良く見えません。
では、なぜこのような汚れがついてしまうのでしょうか…
また、自分で掃除ができるのか?!
今回はガラスが黒くなる原因と、その掃除方法をご紹介します。
ガラスが黒くなる原因
薪ストーブのガラスが黒くなる原因は、ススとタールです。
本来、薪ストーブが正常な運転をしていれば、ススとタールがガラスに付着しても焼き切れて無くなります。
(薪ストーブは二次燃焼・三次燃焼が発生して煙に含まれるタールも再度燃やし熱に変える。)
ではなぜガラスが汚れたままなのか…?
原因1 不完全燃焼
何かが燃える・燃やすためには、酸素が重要になります。
酸素が不足しているとたとえメラメラと燃えている状況でも、段々と勢いがなくなっていき煙だけが出る状況になります。
その煙のなかにはタールなどが多く含まれており、薪が不完全燃焼の状態だとガラスは汚れてしまいます。
ストーブ内の酸素が不足してしまう原因は下記の事が考えられます。
・ストーブや煙突が暖まる前にダンパーや空気調整レバーが絞ってある。
・煙突が詰まっていて空気が流れない。
・薪ストーブの性能を活かす温度で使用できていない。
上記のような原因があげられます。
原因2 薪が乾いていない
次の原因は、使用している薪の乾燥が不十分な場合です。
薪の水分が多いとススやタール等の汚れが付着しやすくなります。
薪として使用時のオススメは含水率が10~15%の薪と言われております。
乾燥が不十分な薪を使用すると、燃えにくく、燃え始めた時に白い煙と共に
[ジュウ―・シュー]といった何か蒸発するような音が出ます。
また、ガラスが汚れるのと同じ理由で、煙突内も汚れが付着しやすくなります。
原因3 薪がガラスに近い
燃えている状態の薪がガラスに近かったり、そもそもガラスに付いている状況だとガラスの黒い汚れは付きやすくなっております。
始め火を焚くときの薪の組み方や新しい薪をなるべく奥に入れるなどの工夫で改善できます。
ガラスの掃除方法
黒くなってしまったガラスの掃除方法として、1つは市販の薪ストーブ用ガラスクリーナーを使用する。
薪ストーブ用ガラスクリーナーならば、研磨剤が入っていないのでガラスを磨いてもガラスを傷つけることがありません。
もう1つ有効な掃除方法としては、薪を燃やした後に残る灰を使用するです!
灰を使って掃除
薪ストーブは燃え残りの灰も無駄にしません!
黒く残った炭ではなく、白くなった灰を濡れたティッシュやキッチンペパーに付けます。
付けた灰をそのまま黒く汚れているを拭くとまるでクレンザーをしているような状態になります。
このまま少しこすると、黒い汚れが綺麗に落ちます!
最後に灰が残らないようにからぶきしてあげると、黒く汚れて見えなくなっていた炉内が綺麗に見えるようになっています。
※ガラスの汚れを拭く場合、火を焚いて熱い状態での掃除は大変危険です。
火傷をする可能性もございますが、ガラスが熱い状態で濡れた物などで拭くとガラスが急激に冷やされ、ガラスにひびが入ることがあります。
最悪の場合、ガラスが割れてしまう可能性がございます。
耐熱ガラスとは
今までガラスの汚れをメインにご紹介してきました。
では、薪ストーブで使用しているガラスはどのようなガラスなのでしょうか…
薪ストーブで使用されるガラスは[耐熱ガラス]と呼ばれる物が使用されます。
耐熱ガラスは、急激な温度変化を加えても割れないよう強化された優れたガラスです。
熱膨張率が低いため、低い温度から高い温度に急激な変化を与えても割れることがなく、火のそばや高温になる場所での使用も安全です。
薪ストーブのガラスは普通のガラス?
ガラスが割れる原因はガラスへの強い衝撃だけではありません。
急激な温度の変化も、ガラスが割れる原因になるのです。
では、一体なぜ温度変化で割れるのでしょうか?
その答えは、ガラスの内部で大きな力がかかってしまうからです。
例えば、ガラスの一部分を炎などで温めると、ガラスは熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が低いため、熱した場所から遠い部分は温まらず、冷たいままになってしまいます。
物質は温めると体積が大きくなる性質がある(しぼみかけた風船を温めると膨らむイメージ)ため、ガラスも熱した場所は体積が増えていきます。
しかし遠い部分は冷たく、体積は増えていきません。
その結果、熱した場所とそうでない部分の境目に大きな力が発生し、ガラスが割れてしまうのです
ガラスの違いとは…?
では耐熱ガラスとよく見る普通のガラスには、どのような違いがあるのでしょうか。
その違いは熱膨張率です。熱膨張率を小さくすることで、温度変化による体積の変化が小さくなり、内部でかかる力を抑えることができます。
なので、温度変化に対して割れにくくなります。
普通のガラスに他の材料を加えることで熱膨張率を小さくしたものが耐熱ガラスと言われています。
また、耐熱ガラスの中には普通の板ガラスとは見た目が異なるものもあります。種類にもよりますが、普通のガラスに比べ、少し褐色がかった色合いになっているものもあります。
では、そんな耐熱ガラスの種類を見ていきましょう。
テンパックス
テンパックス…テンパックスは、最高使用温度 約500℃。
常用使用温度 約450℃までに対応した耐熱ガラスです。
透明なガラスなので、飲食店の焼き場のガラスや薪ストーブの覗き窓に使用されている耐熱ガラスです。
ネオセラム
ネオセラム…ネオセラムは、最高使用温度約700℃。
常用使用温度約600℃にまで対応した耐熱ガラスです。
ガラスの色があめ色なのでレトロ感があり、薪ストーブや窯などに使われています。
ファイアライト
ファイアライト…ファイアライトとはネオセラム同様、最高使用温度約700℃。
常用使用温度約600℃にまで対応した耐熱ガラスです。
ガラスの色はあめ色でネオセラムより若干安価なのが特徴です。
石英ガラス
石英ガラス…石英ガラスとは、最高使用温度約1000℃。
常用使用温度約900℃にまで対応した耐熱ガラスです。
無色透明で穴あけなどの加工が行いやすく、工業用の窯や実験などに良く利用されています。
まとめ
今回は薪ストーブを使用しているとどうしても発生する汚れの落とし方や、灰の利用方法。
薪ストーブを楽しむためには切って離せない耐熱ガラスについてみてきました。
薪ストーブをより楽しむために、日々勉強しております。
使用する上で相談したいことなどありましたらお問合せください!