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こんにちは!那須BASEです。
薪ストーブ設置を今現在ご検討頂いているお客様や、今後考えているお客様は聞いたことがあるかもしれません。
[シングル煙突]と[二重煙突]
今回は薪ストーブの煙突についてお話致します!
薪ストーブ煙突の役割って?
そもそも、どうして薪ストーブには煙突が必要なのか…。
薪ストーブを設置する時には、必ず煙突の設置が必要となります。
一つは”煙”を屋外に送り出す通り道として。
煙突がないと薪を燃やした際に発生する煙が拡散して室内に充満してしまいます。
そして、重要なことがもう一つ、”薪”をより効率よく燃やすためです。
煙突内部の空気が暖まると発生する“ドラフト”と言う現象、この現象が薪ストーブの本体に薪が燃焼するための空気を取り入れる力となり、ストーブの燃焼に大きく影響します。
煙突がない薪ストーブを使うのは言い換えれば、たき火をしているのと変わらないのです。
ドラフトって?
次に前記の“ドラフト”現象とはどのような現象なのか…
“ドラフト”とは、煙突内の空気が暖められて発生した[上昇気流]です!
小学校の理科で習った、高気圧と低気圧の関係は覚えているでしょうか? 高気圧の空気は低気圧へと流れていく現象です。
説明すると…
冬の寒い時期に、薪ストーブに火を灯し室内を暖めようとします。
暖められた空気は高気圧となり、冷えた室外の空気は室内に比べ、低気圧となります。
すると、気圧が高い室内から、低い室外への流れが発生。それが上昇気流[ドラフト]になるわけです。
ドラフトを発生させるためには、3つの要素が必要となります。
1… 燃焼温度
燃焼温度が高いほど、また外気が冷えていて気温差があるときほど、気圧差により強いドラフトが発生します。特に着火時、素早く温度を上げる工夫をすることで、スムーズな燃焼を促すことができます。
2… 煙突の立ち上がり
煙突を真っ直ぐに立ち上げる。曲がりを多用すると、その部分でドラフトのエネルギーが削られてしまい、ドラフトの流れが悪くなってしまいます。
煙突を曲げず、真っ直ぐに煙突を立ち上げれば、ドラフトの流れもスムーズです。曲げる場合は必要最小限に留めましょう。
3… 煙突の高さ
屋根上部の煙突は、必ず規定に従って設計する必要があります。ある程度の高さを設けることで、ドラフトを発生させ、スムーズな排気を促します。 十分な高さがない場合にはドラフトが起こらず、屋根に吹付けた風で屋内に煙が逆流してしまう恐れがあります。
以上がドラフト現象とそれを発生させる方法です。
シングル煙突・二重煙突って?
薪ストーブをしっかり機能させるためには…
薪を燃焼させる空気の取り込みを助けるドラフトが必要で…
ドラフトには煙突の高さ等が必要です。
お次はいよいよ煙突のご紹介。
薪ストーブで使用する煙突には“シングル煙突”と“二重煙突”がございます。
●シングル煙突
その名の通り一重の煙突で、室内で使用します。 放熱しやすく、外気温に左右されやすいため、外部での使用には適しておりません。
●二重煙突
こちらもその名の通り外側の筒と内側の筒の二重構造になっている煙突。二重煙突は2種類あり。
・断熱二重煙突
外側の筒と内側の筒の間に断熱材充填されており、保温性・断熱性に優れた煙突です。外気温に左右されないため、外部での使用も可能で排気の温度が下がりにくく、安定したドラフトの助けになります。
シングル煙突に比べると高価ですが、安全性・メンテナンス性に優れている煙突です。
・中空二重煙突
断熱と違い、筒と筒の間は空洞になっており、保温性などは劣りますが、壁との距離を近づけたい場合に使用します。
ちなみに…煙突の金額の差
シングル煙突・二重煙突にはそれぞれ、上記のような特徴があると言うことが分かって頂けたと思います。では金額はどのぐらい違うのでしょうか。
弊社が主に扱っている煙突での比較(全て同じ大きさ900㎜とする)
シングル煙突…16,000円
二重煙突(中空)…25,500円
二重煙突(断熱)…33,500円
だいぶ金額に差が出てきます。
やはり、1重の煙突と二重の煙突では金額が違いますし、二重煙突の中に断熱材を詰めるとその分金額も高くなってしまいます。
薪ストーブ本体と煙突部材 実は高いのは…
今まで、薪ストーブにはドラフト(上昇気流)が必要で、ドラフトをしっかり発生させるためには煙突が必要だとお伝えしてきました。
ドラフトを発生させるために必要な煙突部材を選定した場合、煙突一式と薪ストーブ本体…どちらの金額が高いでしょうか。
お客様とお話している際にお聞きするのは、薪ストーブ本体とお答え頂きます。
それでは、実際に薪ストーブ本体の方が高いのか…どうなのか・・
まず、弊社那須ショールームに設置されているネスターマーティン S43と比較してみましょう。
薪ストーブ本体
S43 470,000円 ※定価
煙突部材
一式 約340,000円 ※定価
今回は薪ストーブの方が高い結果になっております。
ですが、弊社事務所は真直ぐシンプルに煙突立ち上げる事が可能なので煙突の金額を抑えられておりますが、場所によっては一度煙突を壁の外に出してそこから煙突を上げる必要がある場合がございます。
その場合、必要煙突部材は増え薪ストーブ本体と同じ、若しくはそれ以上になる場合も御座います。
例として、弊社が設置させて頂いたお客様サンプルです。
此方のお客様は、弊社ショールームとは違い一度壁から出してから再度煙突を上げております。
薪ストーブ本体
ドブレアストロライン 295,000円 ※定価
煙突部材
一式 約370,000円 ※定価
煙突部材の合計が、薪ストーブ本体の金額を越えてしまいました。
金額を安く済ませるために、シングル煙突だけを使用したらいいのでは?と思う方もいらっしゃると思います。
ですが、シングル煙突の特徴で記入した放熱しやすいと言う特徴が、ドラフトで外に流れていく排気ガスより熱が逃げやすくなります。
良いドラフトを得るには高温を保つことが必須となります。 また、排気ガスの温度が下がると煙突内にススやタールがつきやすく、煙突が汚れこまめな煙突掃除が必要になります。
まとめ
薪ストーブの効率良く使用するには、ドラフトが大切。
ドラフトを効率良く発生させるには煙突が大切です。
ただ、安いからとシングル煙突だけを使用すると、設置する場所の気候によっては、煙突内にタールやススがへばり付きやすくなってしまいます。
シングル煙突だけでなく、二重煙突(中空・断熱)をバランス良く配置する必要があります。
また、薪ストーブ本体と煙突部材合計の金額を比べると、煙突部材が薪ストーブ本体より高くなることがあると覚えておきましょう!